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ラオスLao People's Democratic Republic

フランスの植民地支配から1951年に独立し、1975年以降はラオス人民革命党による社会主義国型の一党独裁制が敷かれている。メディアの検閲や市民社会に対する抑圧が厳しく、自由な政治言論は許されていない。世界銀行の調査によると、極貧状態(1日$1.9ドル以下)で暮らすラオス人の人口は1997年には52.4%にも上っていたが、2012年には22.7%に改善された。しかし、都市部と農村部を比べると農村部が、主要民族であるラオタイ族とそれ以外の少数民族を比べると少数民族が、圧倒的に極貧状態に陥る率が高くこうした格差が広がっていることも確認されている。
ラオスは内陸国であり、人口密度は極めて低い。近年、中国によるゴムのプランテーションなどによって森林伐採が進んでいるものの、現在も山や川などの自然に溢れる国である。その人口規模と、世界最貧国とも言われる1人当たりGDPのレベルから、経済投資先としてはあまり注目を集めてこなかった。しかし、近年はアセアンの広域インフラの整備が進んだことで、ロジスティクス上の拠点などとして徐々に注目を集めており、タイプラスワンの投資先として日系企業からの注目もにわかに高まっている。
ラオスは首都ビエンチャンがタイ国境に近いこともあり、これまで経済的にタイへ大きく依存してきた。一方、政治面では以前から体制が近い中国の影響を受けていたが、経済面でも2010年以降その影響力が強まっており、政府予算の中でも中国からの借り入れに対する返済金と政府の汚職・賄賂に費やされる金額がとても高く、教育や衛生などにはほとんど予算が割かれていない。
険しい山脈が国土の大半を占めているために輸入や輸出にコストがかかるものの、水力発電開発の可能性が注目されている。2019年社会経済開発計画によると、ラオス政府は実質GDP成長6.7%を計画し、①中国ラオス鉄道やビエンチャン・バンビエン高速道路などのメガインフラ開発、②関西電力が参画するダムを含む12水力発電所(1,950MW)の完成、③工場の増加、④ラオス中国観光年による中国人をはじめとした外国人観光客の増大、⑤潅漑インフラ整備による農業生産増、⑥栽培技術向上による農業生産増の六つの要素が経済を牽引するとしている。財政再建では、ICT活用や、徴税、歳出管理などに関する法令強化、公務員の新規雇用の半減などにより歳入および歳出が改善すると期待されている。財政赤字もGDP比4%前後へと改善する見通しだが、公的債務の蓄積、財政赤字、ラオス国営航空、郵便公社、ラオス開発銀行といった国営企業改革など課題は山積みである。

地理情報

国 名 ラオス人民民主共和国(英語名:Lao People's Democratic Republic)
首 都 ビエンチャン(英語名:Vientiane)
国土面積 23万6,800平方キロメートル(日本の約63%)
地 理 国土うちの約70%が高原や山岳地帯で、シェンクアン県のプービア(ビア山)は国内最高峰(2,820m)である。中国、ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナムの5ヶ国と国境を接し、日本の本州ほどの広さを持つ内陸国である。(ラオス観光局)
気 候 熱帯性モンスーン気候に属し、雨季(5月~9月)と乾季(10月~4月)の2つの季節に分かれる。
GMTとの時差 +7時間、日本との時差は2時間(日本が正午の時、ラオスは午前10時)

基礎統計

人 口 706万人(2018年 / IMF)
GDP 181億米ドル(2018年 / IMF)
1人当たりGDP 2,566米ドル(2018年 / IMF)
GDP成長率 6.3%(2018年 / IMF)

国民・社会

民 族 ラオ族(全人口の約半数)、他にモン族、ヤオ族、アカ族など68の民族。
言 語 ラオス語が公用語。
宗 教 仏教が90%、南部ではキリスト教信仰も。
通 貨 キープ(Kip)、補助通貨単位はアット (Att) 。
識字率 84.7%(2015年、15歳以上 / UNESCO)
最低賃金 ラオス労働社会福祉省は、2018年5月1日より最低賃金を月額110万キープへ改正した。また、健康にリスクのある環境下での労働に対しては最低賃金の15%増以上が規定されている。

政治

政治体制 人民民主共和制
元首 ブンニャン・ウォーラチット国家主席(2016年4月20日就任、1937年8月15日生まれ)
首相 トーンルン・シースリット首相(2016年4月20日就任、1945年11月10日生まれ)
行政組織 政府は首相、3名の副首相、省の大臣、省と同格の組織の長といった政府閣僚に代表され、18の省及び省と同格の組織としてラオス中央銀行が設置されている。首相及び閣僚は国民議会の承認に基づき、国家主席が任命する。首相は、副大臣、県副知事、中央直轄市副市長、郡長を任免する権限を持つ。
議会制度 国民議会は一院制で定員数は149議席で、任期は5年。
地方行政制度 ラオスの行政区画は、第1レベルで17の県(クウェーン)と都(ナコーン)から構成されている。これらは第2レベルである郡(ムアン、1,162)に分割される。
現在の
政治的状況
2016年1月に開催された第10回人民革命党大会で新指導部が発足し、2020年までのLDC(Least Developed Country)脱却を目標とした第8次国家経済社会開発計画が採択されている。また、2030 年までに上位中所得国入りを果たすことを目指す新たな国家目標『ビジョン2030』が示され、 2030年までの15年間で一人当たりGDP を4倍に引き上げるという野心的な計画が掲げられている。同年3月には国民議会選挙と県人民議会選挙が実施され、4月にトーンルン・シースリット首相率いる新政府が発足している。また、第8期国民議会より、25年ぶりに地方議会が復活した。

日系企業

日系企業
進出数
日系企業総数(拠点数)は144社(2018年10月1日時点)(外務省「海外在留邦人数調査統計(令和元年版)」)

実 績
株式会社レインはラオスの調査会社(リサーチ会社)として以下の実績があります。

  • 放送局・新聞社調査