ケニア共和国Republic of Kenya
ケニアは1963年にイギリスから独立した共和国である。標高が高いため、海岸部以外は温暖乾燥していて過ごしやすい気候。42の民族が共存して暮らしており、部族政治から完全に抜け出せずにいる。首都ナイロビは東アフリカで一番の大都市とされているが、汚職・税金の私的流用により発展が遅れている。
近年は中国からの借り入れにより、ナイロビ=モンバサ間を結ぶ鉄道が開通。道路開発も多くのプロジェクトを中国に頼っており、借金の多さに国民の不満が募っている。若者は大学を卒業しても就職することが難しく、起業の機運が高まっているものの、政府からの中小企業に対するサポートが得られず、税金が次々と増額されている。イスラム系過激組織アルシャバーブによるテロが時々発生しているが、全体として政情は安定している。
主な輸出品は紅茶と園芸作物(バラなど)で、輸入は産業機械や自動車、ガソリンが多くなっている。ケニアは「アフリカのゲートウェイ」と呼ばれ、アフリカのなかでは南アフリカに次いで日本企業の進出数が多い。最近のアフリカ起業ブームで日本の若手起業家からも注目を集めている国の一つである。
地理情報
国 名 | ケニア共和国(スワヒリ語名:Jamhuri ya Kenya 英語名:Republic of Kenya) |
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首 都 | ナイロビ(スワヒリ語名・英語名:Nairobi) |
国土面積 | 58万367平方キロメートル(日本の約1.5倍) |
地 理 | ケニアは赤道直下に位置している。国土の大部分は標高1,100m~1,800メートルの高原となっている。最高地点は赤道が通るケニア山で標高5,199メートル。東はソマリア、北はエチオピアとスーダン、西はウガンダ、そして南はタンザニアと隣接している。 |
気 候 | インド洋やヴィクトリア湖沿岸は年間平均気温が26℃の熱帯性気候。高原は年間平均気温が19℃の乾燥した高原サバンナ地帯。11月から3月にかけては北東モンスーン、5月から9月には南東モンスーンと呼ばれる季節風が吹く。 |
GMTとの時差 | +3時間、日本との時差は6時間(日本が正午の時、ジンバブエは午前6時) |
基礎統計
人 口 | 5,153万人(2023年 / IMF) |
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GDP | 1,089億米ドル(2023年 / IMF) |
1人当たりGDP | 2,113米ドル(2023年 / IMF) |
GDP成長率 | 5.51%(2023年 / IMF) |
国民・社会
民 族 | クユク族が17.2%、ルヒヤ族(13.8%)、カレンジン族(12.9%)など42の民族で構成。 |
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言 語 | 2010年に制定された憲法にて、国語はスワヒリ語、公用語はスワヒリ語及び英語と定められている。 |
宗 教 | プロテスタントが47.7%、カトリック(23.5%)、その他キリスト教(11.9%)、イスラム教(11.2%)などとなっている。 |
通 貨 | ケニア・シリング(Shilling)、補助通貨はセント(cent)。 |
識字率 | 81.5%(2018年、15歳以上 / UNESCO) |
政治
政治体制 | 共和制 |
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行政組織 | 2013年以降に8つの州が解体されて47のカウンティが設置されている。カウンティの下にはサブ・カウンティ、区、村という区画を設置。 |
議会制度 | 2013年以降、カウンティー代表の上院(68議席)と選挙区議会の下院(350議席)へ移行。任期はともに5年。 |
地方行政制度 | 一定の権限が地方の行政区画であるカウンティに委譲されており、法律には国法のほか、カウンティ法が存在する。国とカウンティの機能・権限の分配については、憲法186条および第四別紙で詳細に規されている。 |
日系企業
日系企業 進出数 |
日系企業総数(拠点数)は70社(2018年10月1日時点)(外務省「海外在留邦人数調査統計(令和元年版)」) |
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