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バングラデシュPeople's Republic of Bangladesh

バングラデシュは1947年のインドからの独立、そして1971年の西パキスタンからの独立と、二度の独立を経て誕生した国家である。現在イギリス連邦の一部であるが、共和政であるため総督は存在せず、国家元首は大統領となっている。政治に対する軍の影響力が強く、過去に約14万人の規模の軍隊が軍事政権を樹立した経験がある。また、PKO(国連平和維持活動)にも積極的に参加している。

近年は国内で少数民族との問題を抱えているほか、隣国ミャンマーから数十万人のロヒンギャ族が難民として流入して内政を圧迫している。外交面ではインドなどの近隣諸国・イスラム諸国との友好関係や、日本を含む援助国、東南アジア及び東アジアの国々との関係強化を重視している。

バングラデシュは今日までに多額の国際的な支援を受けてきており、縫製業の発展などによる経済成長が著しい。また、小学校の就学率は97%にも上り、政府は保健分野にも力を入れている。しかし、人口過多や汚職などを背景に、農村部や洪水の多い地域で困窮が続いている。政府の財政は慢性的な赤字で、借り入れによって自転車操業状態に陥っており、国際機関は政府関係機関の人材育成が必要としている。

人口の約半数が農民で、主要農産品は米やジュート、紅茶である。主な収入源は縫製産業で、輸出額の8割程度を占める。近年は中国に比べてバングラデシュの安い賃金(中国の3分の1程度)が注目されている。また、政府は主にアラブ諸国へ渡った出稼ぎ労働者からの送金にキャッシュインセンティブを設定、積極的に送金額を向上させようとしている。

地理情報

国 名 バングラデシュ人民共和国(英語名:People's Republic of Bangladesh)
首 都 ダッカ(英語名:Dhaka)
国土面積 14万7千平方キロメートル(日本の約4割 バングラデシュ政府)
地 理 国土の大部分はベンガル湾沿いのデルタ地帯で、多くの河川が流れ湿地とジャングルの多い低地となっている。土壌は肥沃でコメなどの農業に適しているが、地形による洪水など災害の被害を受けやすい。
気 候 国土のほとんどが熱帯モンスーン気候帯に属している。4~5月と10~11月頃にはサイクロンによる大洪水が頻繁に発生している。
GMTとの時差 GMT+6時間

基礎統計

人 口 1億7,006万人(2021年 / IMF)
GDP 3,740億米ドル(2021年 / IMF)
1人当たりGDP 2,199米ドル(2021年 / IMF)
GDP成長率 5.01%(2022年 / IMF)

国民・社会

民 族 ベンガル人が大部分を占めるほか、ミャンマーとの国境沿いには仏教系少数民族が住んでいる。ミャンマーからロヒンギャ難民も流入して社会問題となっている。
言 語 ベンガル語(国語)
宗 教 イスラム教徒88.4%、その他(ヒンズー教徒、仏教徒、キリスト教徒)11.6%(2020年 バングラデシュ統計局)
通 貨 タカ(Taka)補助通貨はパイサ(Paisa)
識字率 成人(15歳以上)識字率:75.6%(2020年 バングラデシュ統計局)

政治

政治体制 共和制
行政組織 バングラデシュの大統領は象徴的な地位にとどまり、首相と最高裁判所長官の任命以外は首相の助言を受けて行動する。首相は行政府の長であり、議会選挙で勝利した政党の党首が大統領の任命により首相となる。
議会制度 一院制(総議席350) 任期5年
地方行政制度 全国に約4,500ある末端の地方行政単位であるユニオン(農村)自治体では、中央官庁が縦割りで提供する教育、保健、農業などの行政サービスと住民ニーズを調整することが期待されている。しかし、住民ニーズを十分に把握、調整できておらず、行政サービスが十分に住民へ行き届いていない。(JICA)

日系企業

日系企業
進出数
324社(駐在員事務所含む、2021年12月現在)

実 績
株式会社レインはバングラデシュの調査会社(リサーチ会社)として以下の実績があります。

  • 家電市場調査

※ 最近の案件事例から抜粋