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アルゼンチンArgentine Republic

アルゼンチンは1816年にスペインからの独立を宣言し、以来ヨーロッパから積極的に移民を受け入れ、現在では南米でブラジルに次ぐ大国となっている。南緯22度から55度にまたがる南北に長い国で、北部ではサバンナ・温暖湿潤気候、中部では乾燥ステップ気候、南部では砂漠・寒冷気候、また西部アンデス山脈では高山気候と気候は多岐にわたっている。

主要産業は農業で、小麦、トウモロコシ、牛肉、ワインなどが主要輸出品目となっている。
経済面では、過去に何度も債務不履行を起こしており、2001年の債務不履行では、債務を返済できなくなった国債を新しい国債に交換する債務再編を実施している。アルゼンチン政府は、経済危機の原因の一つである固定相場制を見直し、2002年に変動相場制に移行した。

アルゼンチン市場のメリットとしては、これまでに所得水準の向上、治安の改善、サプライチェーン簡素化など、ビジネス環境の整備が進んできた点が挙げられる。一方、交通などの基本的インフラがまだ不十分である点や、GDP成長率の低迷、内需向け生産がメインであることなどが投資の際の懸念になっている。

アルゼンチンと日本は100年以上友好関係を維持しており、同国には中南米で第3位の規模となる3万人以上の日系人社会が存在している。メキシコ、アメリカ、オランダ、中国などが主な投資国となっており、特に通信・メディア・テクノロジー、石油や天然ガス・鉱物が目立っているが、各企業は通貨アルゼンチン・ペソの先行き不安から、アルゼンチンへの投資には慎重な姿勢である。

地理情報

国 名 アルゼンチン共和国(スペイン語名:República Argentina、英語名:Argentine Republic)
首 都 ブエノスアイレス(スペイン語名・英語名:Buenos Aires)
国土面積 278万400平方キロメートル(日本の約7.5倍)
地 理 アルゼンチンは、南米ではブラジルに次ぐ国土面積を有しており、メンドーサ州に6,962mのアコンカグアを擁する。西側や南側はチリと、北側はボリビアとパラグアイ、北東側はブラジルやウルグアイと国境を接しており、東側は大西洋に面している。
気 候 地域によって大きく異なるが、亜熱帯、温帯、乾燥帯、寒帯の4つに大別され、更に16の気候区に細分化される。
GMTとの時差 -3時間、日本との時差は12時間(日本が正午の時、アルゼンチンは午前0時)

基礎統計

人 口 4,607万人(2021年 / IMF)
GDP 4,769億米ドル(2021年 / IMF)
1人当たりGDP 1万353米ドル(2021年 / IMF)
GDP成長率 10.2%(2022年 / IMF)

国民・社会

民 族 欧州系(スペイン、イタリア)97%,先住民系3%(外務省)
言 語 スペイン語(リオプラテンセ・スペイン語)が公用語となっている。他には英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、および多少の先住民言語なども使用されている。
宗 教 カトリックが多数を占めており、他にプロテスタント、ユダヤ教、イスラム教などがある。
通 貨 アルゼンチン・ペソ (peso) 。
識字率 99.0%(2018年、15歳以上 / UNESCO)

政治

政治体制 立憲共和制
行政組織 アルゼンチンの行政は、16の省で構成されている。
議会制度 アルゼンチンの議会は二院制で、上院(国民議会)と下院(元老院)で構成されている。上院の定数は72議席で、任期は6年。2年毎に3分の1の議席が改選される。下院の定数は257議席で、任期は4年。2年毎に約半数の議席が改選される。
地方行政制度 アルゼンチンは23の州(プロビンシア)と1つの特別区(ブエノスアイレス自治市)から構成されており、連邦政府の管理下で機能している。州・特別区の下にはデパルタメント(県・郡に相当)、パルティード、コムーナがある。パルティードは、選挙によって選出された地方長官によって統治される。

日系企業

日系企業
進出数
日系企業総数(拠点数)は102社(2018年10月1日時点)(外務省「海外在留邦人数調査統計(令和元年版)」)